リクドウ
久しぶりにアウトプットしたくなるネタができたので投稿する。
僕の趣味のひとつである漫画。
集めている漫画の中でも一入夢中になっていた作品が最終巻を迎えた。
「リクドウ」
井上尚弥選手の活躍で今盛り上がっているボクシング界。王道からは外れた世界観とストーリーを持つこのボクシング漫画にどハマりした。
一言でこの漫画を表現すると
「重い」
(笑)
なんでここまで非情なと言うぐらい残酷な人生を歩む主人公。
漫画の主人公たる者、最初は弱くとも、実は生まれながらにめちゃくちゃ特異なポテンシャルを持っている、急に才能が開花する、などなど、1つは「主人公的要素」を持っているものであるが、
この漫画の主人公「リク」は本当に何も無い(笑)何も無いどころかどん底のどん底。
これは冒頭のシーンのひとつ。
借金取りに追われ自殺した父親をリクが殴るシーン。普段から虐待を受けていた父親の亡骸にパンチをしている主人公。
その後、薬中の母親に引き取られ、ヤクザに殺されそうになり、本能的にリクが繰り出したパンチがヤクザの急所を捉え、リクはそのままヤクザを灰皿で殴り殺してしまう。
※このツッコミ(笑)違うでしょ!(笑)
父親の虐待やヤクザの暴力を受ける中で本能的に身に付けた人間の急所を的確に突く能力。
「大切な人を守る拳が欲しい。」
元OPBFチャンピオンで暴力団員である所沢京介(さっき斜め上を行くツッコミをカマしてた人)に出会い、身をもって体験したその強さに憧れ、ボクシングを始めるリク。
幼いながらに本能的に人を殺してしまうほど狂気に満ちた少年が思い描くー「強さ」ー
ありふれたスポ根漫画では描く事が出来ないストーリー設定は、読み手は選ぶかもしれないがかなり惹かれるものがある。
漫画を読んでいて、
「ああ、この辺の設定は漫画らしい。」
「いやいやこんなの現実なら、、、」
ってつっこんでしまいそうになることは多々あるのだが、
リクドウにおいてその辺の妥協は一切無し。(笑)
充分に残酷な生い立ちを持つリクだが、ボクシングを始めた後も襲いかかってくる様々な試練や、人間の汚い部分まで躊躇なく描いている。
ボクシングには詳しくないが、試合中の描写もなかなか迫力があり読む者を引き込む魅力に溢れている。
そして今日読んだ最終巻も、
これこそこの漫画の終わり方だなと思わせるラストシーンで、ストーリーを美化させ過ぎないところがとてもリクドウらしかった。
深イイ!
是非とも手に取ってほしい漫画である。
了